CASE 1

調査対応事例1(法人税・所得税・消費税)

業種中古自動車輸出業
想定調査選定理由国外送金調書(取引相手が送金手数料を節約のため、海外の格安送金業者を使用して送金)
調査形態局特別調査(国税局資料調査課“ミニマルサ”無通知調査事案)

CASE 1

調査対応事例1(法人税・所得税・消費税)

業種中古自動車輸出業、想定調査選定理由:国外送金調書(取引相手が送金手数料を節約のため、海外の格安送金業者を使用して送金)
調査形態局特別調査(国税局資料調査課”ミニマルサ“無通知調査事案)
事案概要事案概要事案概要某年11月朝9時、無通知で国税局調査官4名が社長自宅に臨場、社長に個人を含めた預金通帳の提示を求める。その後、会社へ移動し社内を捜索。INVOICE等を押収、社長に「“INVOICE”とは何と読むのか?」と質問。社長は「“インボイス”と読みます。」と返答。当局は「“インボイス”とは何か?」と更に質問。社長は「請求書のことです。」と回答。小職が「“INVOICE”の下に振込先銀行欄に公表銀行(税務署に届けてある銀行)の口座番号が書いてある。当然、弊所で公表銀行の入金及び残高の照合をしているので当然申告されているはずである。」と説明。更に、小職は、「長年、貿易業の調査を行ってきた経験では、不正を行うなら、輸出はアンダーバリュー(税関で過少に申告し関税を逃れるとともに、差額の売上の一部を現地にプールする方法)を、輸入はオーバーバリューを疑えと想定してきたものです。アンダーバリューなら海外で売上を除外するチャンスがあるからです。そのごまかした売上をわざわざ日本の公表の銀行に送ってきて脱税するような人はいない。」とも説明するも、説明を聞かず調査を続行。
日頃から会社側の経理担当者にINVOICEと通帳入金額、売上額を逐次確認させ、弊所でも随時記帳担当者がチェックしていたので、申告には自信を持っていました。やはり小職の予想通り、約3か月後、申告是認(誤りなし)として是認通知書を顧問先企業へ送達してきました。 
※令和2年度の国税庁の所得税調査の非違割合(何らかの申告漏れがある割合)は92.5%、国税局事案のみのデータは公表されていないが、ほぼ100%に近いと思われる。そのなかでも、指導事項も一切ないという事案には、是認通知書が送達されるが、小職の記憶では前例がない。
ポイントポイント小職が現職の時から、“英語が読めない人” 、“貿易実務の理解ができない人”など(つまり初心者又は、努力する気持ちのない人)に調査をさせてはならないと言ってきました。当局側が、相変わらず調査官の技量や能力に関係なく海外事案のノルマを設定していることが原因であろうと考える。
リスク勢いに押され、安易に調書にサインしてしまうことで、やってもない脱税事件や法外な申告漏れ額の課税事案に巻き込まれる可能性がある。

CASE 2

調査対応事例2(相続税・贈与税)

贈与者外国語学校経営(受贈者:非居住外国人の子息)
想定調査選定理由国外送金調書(海外に居住する子息への多額な送金)
調査形態局特別調査(国税局資料調査課“ミニマルサ”事案)

CASE 2

調査対応事例2(相続税・贈与税)

贈与者外国語学校経営(受贈者:非居住外国人の子息)
想定調査選定理由 国外送金調書(海外に居住する子息への多額な送金)
調査形態局特別調査(国税局資料調査課”ミニマルサ“事案)
事案概要事案概要某年8月朝10時に、事前連絡の上、A国税局調査官3名が贈与者(受贈者の母)の自宅にて、贈与者(母)の所得税調査を開始する。その後、贈与者の子息(米国在住、納税地及び調査権限はB国税局管内の某税務署)に調査権限がないにもかかわらず所得税・贈与税の調査連絡を行う。贈与者(母)に子息への正当な調査権限がないことを隠して、その子息の納税管理地及び納税管理人の届出書をA国税局管内の税務署への提出を勧奨。アメリカ国内の不動産等の名義異動を証拠に、素直に指導に従い申告書を自主的に提出すれば5千万円、指導に背けば9千万円の金額で決定処分と資産の差押えを行うとして、贈与税の期限後申告と納税を迫る。
困り果てた贈与者(母)が知人の税理士経由で弊所に相談。小職が贈与者(母)の亡き夫の遺言書を米国裁判所等から取り寄せ、贈与資産等の原資が、特殊な事情により、元々10年以上前に亡くなった夫から子息への相続財産(課税漏れで時効)であり、今回の贈与税の課税対象でない事実を把握し、課税処分のほぼ全てを取り消すことになった。
ポイント贈与税の担当は、近年、相続税の調査経験がない、又は贈与税の調査経験が少ない所得税担当の個人課税の調査官が充てられていること、個人の国際課税の担当者は、英語力のみで登用した者が多く、調査技量が不足していることが原因であると考える。
リスク国税当局の部内経験者でないと気づかない調査の手続き、課税計算の複雑性や調査権限などの問題があり、安易に届出書等に署名してしまうと、法外な申告漏れ額の課税事案に巻き込まれる可能性がある。

CASE 3

調査対応事例3(相続税)

相続人医師(被相続人:歯科医)
想定調査選定理由国外送金調書(タックスヘイブン国への多額な送金)
調査形態特別調査官+国際税務専門官合同特別調査

CASE 3

調査対応事例3(相続税)

相続人医師(被相続人:歯科医)
想定調査選定理由 国外送金調書(タックスヘイブン国への多額な送金)
調査形態特別調査官+国際税務専門官合同特別調査
事案概要事案概要小職は知人の税理士事務所への応援として関与。某年8月朝10時に、事前連絡の上、C税務署調査官4名が相続人の自宅にて、相続税調査を開始する。税務署側から、タックスヘイブン国の投資信託、合計数億円が申告漏れの疑いがあると指摘を受ける。小職が、被相続人が残したパソコンデータ及び当該国の投資信託会社の代理店経由で収集した資料を分析したところ、相続人が20歳の時、被相続人が現地の公証人役場で行った贈与証書を発見。除斥期間徒過により、贈与税の課税権がない旨を主張したところ、当局側も当方の主張を認容した。
ポイント相続税の調査は、7年超経過した贈与は相続財産に組み込まれないため、その可能性を考えつつ資料の総点検をすることが大切である。
リスク万一、贈与証書の存在に気付かず申告漏れを認めてしまったときは、後から取り消すのが大変厳しくなるので、海外財産取得に関する契約書・約款などは徹底して調査しておく必要がある。

CASE 4

事前照会事例(所得税)

納税者アメリカ在住、元ビジネスマン(当時無職)
接触形態アメリカの不動産売却に関する事前照会

CASE 4

対応事例4(所得税)

納税者アメリカ在住、元ビジネスマン(当時無職)
接触形態事前相談
事案概要国際弁護士事務所から依頼あり。不動産売却の約2年前、アメリカ在住の日本人男性が認知症となり、親族が日本に連れ帰り、日本の介護施設へ入所させた。アメリカにはもう親族はおらず、残した住宅を使う見込みもないことから2年程度を要して売却した。
米国には住民登録の制度がないこと、本人は認知症であり売却前はすでに日本に居所を構えていたものの、我が国民法の解釈からすれば、日本に帰国直前、住所がアメリカにあったと証明できれば、居住用財産の特例が適用できる可能性があると考えた。
そこで、提携先弁護士と相談し、日本に連れ帰る直前の本人の居住状況が分かるものはないかを現地弁護士事務所等に問い合わせることにした。なんと現地スタッフが機転を利かし、当時の居住の状況の写真を保管していることが判明。確定申告前に税務署に行った事前照会において、税務署の事前照会担当官に写真等を提示し、適用の可否を照会したところ、居住用財産の特例により3,000万円の控除が認められ、税額を大幅に節税することができた。